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店舗の内装・施工の費用相場と進め方|グローバルブランドの出店事例に学ぶ空間づくり

オンラインショッピングが当たり前となった現代において、実店舗には「そこでしか味わえない体験(エクスペリエンス)」がこれまで以上に求められています。単に商品を並べる場所から、ブランドの世界観に没入できる空間へと、店舗の役割は大きく変化しました。
また近年、アパレルやコスメ、最新ガジェットなど、海外発のグローバルブランドが日本市場へ本格参入し、一等地の商業施設へ出店・POPUPを展開するケースが急増しています。
こうした背景の中、新規出店や店舗の全面改装プロジェクトを任された担当者が直面するのが、「内装・施工には一体いくらかかるのか(費用相場)」「どのようなフローで進めればいいのか」という基本的な疑問です。さらに、海外ブランドの出店や、海外の最新トレンドを取り入れた店舗づくりにおいては、本国の高いデザイン基準を、日本の厳しい施設ルールや法規にどう適合させるか」という非常にハードルの高い課題が待ち受けています。

目次

ビーツの店舗施工事例を見る

店舗の内装・施工の費用相場

店舗をつくるための初期投資において、最も大きなウエイトを占めるのが内装・施工にかかる費用です。総額は「どのような物件で、何をどこまでこだわるか」によって大きく変動しますが、まずは費用の構成要素と、相場を左右する大きな要因を理解しておくことが重要です。

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内装・施工費用の主な内訳

見積書を見た際に戸惑わないよう、大枠の費用の内訳を知っておきましょう。
設計・デザイン費: 空間のコンセプトメイキング、レイアウトの作成、各種図面(基本設計・実施設計など)の作成にかかる費用です。総工費の10〜15%程度が目安と言われています。


内装・造作工事費: 床、壁、天井の仕上げ(軽鉄工事、ボード貼り、塗装、クロス貼りなど)や、造り付けの棚などを制作する費用です。


設備工事費: 電気、空調、給排水、防災・消防設備などのインフラ周りの工事費です。業態(特に飲食店)によって金額が大きく跳ね上がる部分です。


什器・家具費: 商品を陳列するディスプレイ什器、レジカウンター、顧客用のテーブルや椅子などの購入・特注制作費です。


サイン・看板費: ファサード(店舗正面)のブランドロゴ、袖看板、店内の案内サインや、近年必須となっているデジタルサイネージ(LEDビジョン等)の機器および設置費用です。

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坪単価の目安と3つの変動要因

店舗の広さ(坪数)あたりの費用相場である「坪単価」で予算感を掴むのが一般的ですが、以下のように条件によって大きく変動します。


一般的な坪単価の目安(物販・アパレル等):約30万円〜80万円以上
一般的な坪単価の目安(飲食・サロン等):約50万円〜120万円以上


この幅の広さを生み出しているのは、主に以下の「3つの要因」です。

※上記はあくまで一般的な目安であり、市況や資材高騰によっても変動します。


1. スケルトン物件か、居抜き物件か コンクリート打ちっぱなしの状態から全てをイチから作り上げる「スケルトン物件」は、自由なレイアウトが可能ですが、床上げやインフラ整備に多額の費用がかかります。一方、前テナントの内装や設備を再利用する「居抜き物件」であれば、解体費や設備工事費を大幅に圧縮でき、坪単価を低く抑えることが可能です。


2. 業態(インフラ設備の必要性) アパレルや雑貨などの物販店に比べ、飲食店や美容サロンは、大容量の給排水設備、特殊な換気ダクト、高圧の電気設備などを引き込む必要があるため、必然的に設備工事費が高額になり、坪単価が上がります。


3. マテリアル(素材)と什器のグレード 大理石や無垢材などの高級な仕上げ材を使用したり、ブランドの世界観に合わせてすべて特注(オーダーメイド)の什器を制作したりすれば、青天井で費用は上がります。また、壁面一面に巨大なLEDビジョンを導入するようなデジタルリッチな空間演出を行う場合も、初期費用に加算されます。


店舗施工の進め方(企画〜開店までのステップ)

「良い物件が見つかったから、来月にはオープンしたい」というのは現実的ではありません。一般的な店舗施工プロジェクトは、キックオフから引き渡し・開店までに「約3ヶ月〜半年」の期間を要します。全体の流れと各フェーズのポイントを押さえておきましょう。


STEP1:要件定義・コンセプト設計
まずは「誰に、何を、どのように提供する店舗なのか」という軸を固めます。ターゲット層、提供する体験、ブランドのアイデンティティを言語化し、それを空間デザインにどう落とし込むかの方向性(コンセプト)を施工会社やデザイナーと共有します。


STEP2:基本設計・実施設計
コンセプトをもとに、具体的な図面を作成していくフェーズです。


基本設計: ゾーニング(レイアウト)、動線計画、デザインのテイストなどをパース(完成予想図)を用いて決定します。


実施設計: 実際に職人が工事を行うための、ミリ単位の精緻な図面(平面図、立面図、展開図、設備図など)を作成します。ここで使用する素材や什器の仕様も決定します。


STEP3:見積もり・契約・行政打ち合わせ
実施設計図をもとに正確な見積もりを算出し、予算とすり合わせを行います。同時に、出店先の商業施設とのB工事(施設指定の業者による工事)の調整や、消防署・保健所など関係行政機関への事前相談・申請手続きを進めます。


STEP4:施工・内装工事
いよいよ現場での工事がスタートします。解体、墨出し(原寸大の下書き)、設備配管、軽鉄・ボード貼り、造作、内装仕上げ(塗装・クロス)、そして什器の搬入・据え付け、各種機器(サイネージ等)のセッティングへと進みます。


STEP5:引き渡し・開店
工事完了後、施工会社、施設側、そして施主(お客様)による完了検査(施主検査)を行います。手直し事項があれば修正し、問題がなければ引き渡しとなり、商品の搬入やスタッフのトレーニングを経てグランドオープンを迎えます。


「ワンストップ発注」による進行のメリット
これらの工程を進める際、デザイン設計をA社、内装工事をB社、什器制作をC社……と分割して依頼する「分離発注」は、コストを抑えられる可能性がある反面、各社間のスケジュール調整や責任の所在などリスクも生じます。


特に、タイトなスケジュールの出店や、ブランドの世界観を細部まで妥協なく再現したい場合は、企画・デザインから設計、施工、什器制作までを一括で請け負う「ワンストップ対応」が可能な会社へ依頼するのが成功の鍵です。窓口が一本化されることで、担当者の負担が劇的に減り、デザインの意図が現場の職人へ正確に伝わります。


店舗づくりにおいて、施工力に加えマーケティング視点を持つ会社に一括で任せる重要性については、下記記事もご覧ください。

【関連記事】店舗施工・空間デザインにマーケティング会社を選ぶメリット

グローバルブランドの出店で押さえるべきポイント

昨今、外資系のグローバルブランドが日本へ進出し、フラッグシップストアやPOPUPストアを展開するケースが増えています。しかし、海外本国が作成した素晴らしいデザイン画を、そのまま日本の店舗で実現できるわけではありません。 グローバルブランドの出店(ローカライズ)には、特有の難易度と押さえるべきハードルが存在します。


1. 本国の厳格なブランドガイドラインとのすり合わせ
グローバルブランドには、世界中で統一されたブランドイメージを保つための「VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)ガイドライン」「什器基準」「マテリアル指定」が厳格に存在します。ミリ単位のロゴ配置から、使用する照明の色温度、棚板の厚みまで細かく規定されていることが少なくありません。 日本の施工担当者は、このガイドラインの意図を深く理解し、妥協することなく本国の承認(アプルーバル)を得ながらプロジェクトを進める高度なコミュニケーション能力が求められます。


2. 日本特有の厳しい消防法・建築基準法への適合
海外では許容されるデザインや素材が、日本では法律の壁にぶつかることが多々あります。 例えば、「本国指定の美しい輸入壁紙を使いたいが、日本の内装制限(不燃・準不燃の基準)を満たしていないため使用できない」「開放的なスケルトン天井にしたいが、消防法上のスプリンクラーの設置基準を満たせない」といったケースです。 ブランドの世界観を損なわずに、不燃材料への代替提案を行ったり、法規をクリアする設計変更を本国に納得してもらう「ローカライズ設計」の知見が不可欠です。


3. 商業施設の独自ルールとB工事の調整
日本の大型商業施設(百貨店やショッピングモール)に出店する場合、施設側が定める「内装指針(設計指針)」に従う必要があります。通路から何メートルは指定の床材にする、照明の照度制限など、施設独自のルールが存在します。 また、防災設備などは施設指定の業者しか工事できない「B工事」となることが多く、自社で手配する内装業者(C工事)との間で、スケジュールの調整や棲み分けを綿密に行わなければ、工期遅れや想定外の追加費用が発生してしまいます。


これらのハードルを乗り越えるためには、単なる「デザイン会社」や「施工会社」ではなく、海外の言語や文化を理解し、法規と施設ルールに精通した「優秀なプロジェクトマネージャー(PM)」の存在が絶対条件となります。

海外、特に韓国の最先端のトレンドや空間演出のエッセンスについては下記記事もご覧ください。

【関連記事】なぜ韓国ブランドの店舗はつい写真を撮りたくなるのか?空間づくりに見る3つのヒント

海外デザインを国内基準で実現する、ビーツの独自体制

私たちビーツは、こうした難易度の高い「グローバルブランドの日本出店」や、「海外の最先端トレンドを取り入れた空間づくり」において、圧倒的な強みと実績を持っています。他社には真似できない、その独自の体制をご紹介します。


1. トップクラスの海外デザインスタジオとの強力な連携
ビーツは、現地の最前線を知る海外のクリエイティブ集団と強いパイプを持っています。


韓国「ARKITAG」との連携: 韓国の最新リテールトレンドを牽引するデザインスタジオと提携。日本国内のターゲット層を熱狂させる、没入感のあるK-カルチャーの世界観を空間に落とし込みます。


NYスタジオ(Ringo / BOND / CROSBY)との連携: ニューヨークに拠点を置く気鋭のデザインスタジオと連携し、エッジの効いた最先端の空間デザインを取り入れることが可能です。
海外スタジオが描く革新的で大胆なデザイン画を、ビーツの設計チームが受け取り、日本の法規や施設ルールに合わせて現実的な図面へとローカライズします。


2. 高品質な什器の独自ネットワーク調達
ブランドの世界観を決定づける特注什器。ビーツは上場企業グループの強力なネットワークと自社の調達ルートを駆使し、高品質な什器を、予算に合わせて最適に制作・調達できる体制を構築しています。本国が求める特殊な素材やディテールにも、国内の熟練職人の技術で応えます。


3. デジタル演出(LEDビジョン等)のシームレスな実装力
現代の店舗において、巨大なLEDビジョンやデジタルサイネージは欠かせない要素です。ビーツは元々、店頭でのマーケティング支援やデジタルサイネージのクラウドシステム(クラモニ)の提供に強みを持つ企業です。 「内装を作ってから後付けでモニターを置く」のではなく、空間デザインの初期段階からデジタル演出を組み込み、ハードとソフト(コンテンツ)をシームレスに融合させた、近未来的な顧客体験を国内品質で安全に施工します。

LEDビジョン&サイン事例

ビーツの店舗施工事例

ビーツが実際に手掛けた、グローバルブランドや大規模プロジェクトの施工事例をご紹介します。

事例①

Xiaomi様(グローバル基準を国内仕様にカスタマイズ)

世界的なスマートデバイスブランドであるXiaomi(シャオミ)様の日本国内でのPOPUPストアおよび常設店舗の施工を担当。 本国から提供される非常に緻密で厳格なVMDガイドラインを読み解き、日本の商業施設の厳しい内装指針や消防法に合致するよう、デザインの意図を崩さずに素材の代替提案や図面のローカライズを実施。スタイリッシュで先進的なブランドイメージを、日本の基準のもとで具現化しました。

Xiaomi Store|イオンモール川口
事例②

nugu様(ARKITAG連携による世界観の再設計)

Z世代から絶大な支持を集める韓国発のファッションプラットフォーム「nugu」様の、ルミネエスト新宿やルクア大阪など主要都市一等地への出店プロジェクト。 韓国のパートナーであるデザインスタジオ「ARKITAG」と連携し、デジタルとリアルが融合した没入感のある空間を設計。巨大なLEDビジョンを用いたダイナミックな映像演出や、フォトジェニックな特注什器を配置し、ターゲット層の心を掴むブランドの世界観を国内の店舗空間へ実装しました。

「nugu」ルミネエスト新宿店(日本1号店)
事例③

NTTドコモ様(全国50店舗規模の改装プロジェクト)

海外ブランドのローカライズだけでなく、大手通信キャリアならではの厳格な規定や施工基準をクリアした国内事例として、NTTドコモ様の全国約50店舗に及ぶ大規模な店舗改装プロジェクトを手掛けました。 短期間で複数店舗を同時並行で進行させる必要がありましたが、全国に広がる独自の施工ネットワークと徹底したプロジェクトマネジメントにより、全店舗でブレのない均一な品質を保ちながら、スケジュール通りのリニューアルオープンを実現しました。

全国50店舗のドコモショップを改装

まとめ

店舗の内装・施工プロジェクトは、多額の費用と期間を要する企業の重要な投資です。 費用の相場感(坪単価)や進行のステップを正しく理解し、予算と目的に合ったパートナーを選ぶことが成功の第一歩となります。
特に、グローバルブランドの日本出店や、海外の最新デザインを導入して他社と差別化を図りたい場合は、「デザイン力」だけでなく、「日本の法規・施設ルールへの適合(ローカライズ能力)」と「高品質な施工体制」を兼ね備えた企業を選ぶことが極めて重要です。


ビーツでは、企画・空間デザインから、図面作成、特注什器の調達、LEDビジョン等のデジタル演出、そして確実な内装工事までをワンストップで一貫対応しています。 「海外本国のデザインを日本で実現したい」「新規出店の費用感から相談したい」など、空間づくりに関するお悩みがありましたら、ぜひビーツにご相談ください。

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【FAQ】店舗の内装・施工の費用と進め方について

Q: 店舗の内装・施工の費用相場はいくらですか?

A: 費用は「設計・デザイン費」「内装・造作工事費」「設備工事費」「什器・家具費」「サイン・看板費」などで構成されます。坪単価の目安は業態によって異なり、物販では約30万〜80万円、設備投資がかかる飲食等では約50万〜120万円程度が一般的な幅です。居抜き物件の活用や、デザインの仕様(素材・デジタル設備の有無)によって金額は大きく変動します。


Q: 店舗施工はどのような流れで進みますか?

A: 一般的に「①要件・コンセプト設計」→「②基本・実施設計(図面作成)」→「③見積もり・契約」→「④施工・内装工事」→「⑤引き渡し・開店」という流れで進み、全体で約3ヶ月〜半年程度かかります。設計と施工を分離せず、一括で請け負う「ワンストップ発注」にすることで、コミュニケーションコストや調整の手間を大幅に削減できます。


Q: 海外ブランドの店舗デザインを、そのまま日本で出店・施工できますか?

A: 本国のデザインをそのまま持ち込むことは、日本の消防法・建築基準法や、商業施設の独自ルール(内装指針)に抵触することが多いため非常に困難です。本国のブランドガイドライン(世界観)を守りつつ、日本の法規や施設ルールに適合する素材に変更したり、図面を修正したりする「ローカライズ」の工程が必須となります。


Q: 設計デザインのみ、あるいは施工のみの依頼もできますか?

A: はい、可能です。ビーツではワンストップでのご依頼をおすすめしておりますが、「海外スタジオがデザインした図面をもとに、日本の法規に合わせた実施設計と施工だけをお願いしたい」「デザインと什器制作だけ依頼したい」といった、お客様の状況やご予算に応じた柔軟な対応も承っております。

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